釣り具を買う時にどこで買いますか?
ボクは今のところ、実店舗と通販と半々くらいの割合で購入しています。
最近、数字について興味を持ちまして、釣り具販売においても、数値化してみるということを試みてみましたところ、なかなか面白い結果が得られたのでご紹介します。
販売価格が同じ商品でも価格差はこんなにも
まずは次の表をご覧ください。
釣り具の大手EC(通販)のナチュラムと・アマゾンと対面販売の店舗を例に挙げております。
まず同じ条件としまして、定価20000円の釣り竿が、20%オフの価格16000円で販売されていると仮定します。
まず送料なんですが、通販業界では、○千円以上は送料無料というのが、デフォルトです。
でもロッドなんていう長尺ものを、宅急便で送るのって本当はすごいお金が掛かります。
ヤフオクなんかで落札されたロッドを、送ったり受け取ったりしたことがある人は分かると思いますが、近場でも最低1500円は掛かります。
ソルト用のロッドなんて長いのですごく高いです。一般送料ですと2000円以上掛かります。
それが無料になるということは、かなりお店の方で負担してくれていることになります。
次にポイントですが、アマゾンではポイントが溜まりませんが、ナチュラムでは購入金額の3%がポイントとして溜まります。
実店舗では、セールの時なんかはもうちょっと利率が上がりますが、普段はだいたい1%くらいのところが多いです。
次に紹介料ですが、アフィリエイトってやつですね。
誰かのブログの紹介を通して購入すると、紹介者にポイントが入るっていう仕組みがあります。
アマゾンでは釣り具の場合購入金額の4%がアマゾンポイントとして紹介者に支払われます。
ナチュラムでも同様に、紹介者に5%がナチュラムポイントとして支払われます。
最後にクレジットカードの加盟店手数料ですが、2万円くらいなら現金で払うよっていう方も多いかもしれませんが、通販なんかではクレジットカード払いが基本ですよね?
クレジットカードも使う方としては、リボ払いにしなければ手数料は無料で利用できますが、その代わりに店舗側がカード会社に手数料を払っています。
利率は3~5%ですので、真ん中を取って4%としてあります。
これらが実際の商品の金額には載ってこない、見えないコストです。
アマゾンの場合ですと、16000円と表示されている商品でも、最高で3300円くらい店側が負担するコストが掛かっています。
さらにナチュラムの場合ですと、16000円と表示されている商品でも、最高で4000円近く余分にコストが掛かっていることになります。
実店舗の場合ですと、送料は掛かりませんし、ポイント還元の1%とクレジットカード手数料の4%のみなので、800円くらいしか余分なコストは掛かっておりません。
実際には、紹介料が掛からない場合もありますし、送料も法人契約でもっと安くはなっているとは思いますが、定価20000円の商品を売るために、これだけ余分に見えないコストが掛かっているというわけです。
実店舗は価格差分の付加価値を提供できているのか?
アマゾンやナチュラムは実物を触れない代わりに、価格を安くして商品を売っています。
逆に実店舗は多くの従業員に払う給料や、家賃などが掛かってはきますが、大手ECに比べると価格という面では、定価2万円の商品を売るのに3000円近くアドバンテージがあるわけです。
言いかえると、大手ECと勝負するんだったら、価格以外に3000円分の付加価値を付けないと、同じ土俵に立てないわけです。
実店舗でロッドがただ並べてあるだけだったら、消費者は実物を触れるだけ触っておいて、買うのは通販っていう流れになってしまいます。
だって、そっちの方がポイントがいっぱい貯まるし、値段も同じなら得ですもんね。
価格と品ぞろえ以外で勝負できるところ
通販はどうしても実物を触ることができませんし、商品についても詳しい説明は受けられません。書いてあっても、メーカーサイトの説明文程度です。
だから、勝負するのは価格と品揃えくらいしかないんです。
逆に実店舗は実物に触ることができます。そして、店員さんから商品についての詳しい説明を受けることができます。そして実際のシュチュエーションにあった商品の使い方を教えることができます。
道具はどこでも買えますが、実際に道具をつかうのは現場です。
実店舗であれば、その地方のリアルな現場の声を聞くことができます。
欲しいのは釣り道具じゃなくて、それを使って実際に魚を釣り上げるという体験が欲しいんです。
とくに、初心者や中級者までは、まだまだ自分の思ったように魚を釣り上げることはできません。最新のハイエンドタックルを使ったって、魚が釣れるわけじゃありません。
一番欲しいのは、そのタックルをを効果的に生かせる方法です。
釣り具店の店員であるのであれば、そのくらいは引き出し持ってますよね?
そのくらい熱意を持って消費者に対応してくれないと、大手通販業者には勝てませんよ。
みなさんも一消費者として、実店舗で買い物をするときは、納得できるまで店員さんに質問を浴びせましょう。
もし、価値のない情報しかもっていないような店員さんからは、高価な商品は買うのをやめましょう。
競争ってそういうものですよね?
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