2016年春に創刊されたある雑誌が、ひっそりと休刊されていました。
静岡県内在住の方なら今年の4~6月にかけて釣具店の雑誌コーナーや、書店の釣り雑誌コーナーに山積みにされていたある雑誌をご存知かと思います。
デアゴスティーニのルアー版みたいなものといった方が分かりやすいでしょうか。毎号付録としてルアーが付いてくる雑誌です。
この「隔週刊 ルアーコレクション」が創刊されたとき、
「これは、ヤバいかな」←ワルイ意味で
と思った人も多いはず。当初の予定では80号まで続くはずでしたが、第5号をもって休刊という運びとなってしまいました。
ボクが思うに、3点失敗した点があると思います。
第1の失敗 すべてのルアーフィッシングを網羅しようとした
創刊号と第2号はバイブレーションと12センチミノーが付録として付いてきており、シーバスをターゲットとしたルアー。第3号はエギ、第4号はクランクベイト、第5号は渓流用の5センチシンキングミノー。
初心者向けなのか、上級者向けなのか狙いが定まっていなかったというところもポイントです。初心者とすれば、創刊号でシーバスをルアーで釣ってみようと思って道具を揃えてみたら、第3号ではエギング、その次はバス・・・
毎回、釣る魚によってロッドやリールが違うって本に書いてあれば「どんだけ金使わせる気だよ!」って怒ってしまうんじゃないでしょうか。
釣りをやったことない人からすれば、ルアーなんて同じ竿で何でもできると思ってるわけですから、「めんどくさいから、やーめた」となってしまうと思います。
上級者をターゲットとするのであれば、ある程度は自分のスタイルを持っているので、自分のやらない釣りのルアーになんて、お金払いたくありませんから、もっと魚種を絞っていかないと無理でしょうね。
第2の失敗 値段がちょっと高め
創刊号こそ990円とお得な価格設定でしたが、第2号以降は1490円と普通にルアーが買える値段です。しかもエギや、トラウト用のミノーなんて普通に1000円くらいで買えるものが、特別カラーだからという理由で500円も通常より高い価格設定では、ルアーを自分で買ったことがある人からすればバカらしいですよね。
80号までを予定していたということですから、どんなラインナップだったのか気になりますね。
第3の失敗 ルアーメーカーとしてDUELを選択したこと
ボクが思うに、ここが一番のポイントだと思います。他の県だったら分かりませんが、ここ静岡県ではDUELのルアーが大人気だっていう話を聞いたことないですwww
DUELルアーの安売りは見たことありますが、DUELルアーの棚が、品薄になっているということは見たことありません。それだけ供給力があって常に在庫補充しているということかもしれませんが、
「オレはDUELのルアーしか使わねー」
っていう人に出会ったことはありません。ボクもカマス用に1個5センチのシンキングミノーを持っているくらいですが、みんなその程度じゃないかな?
競合するルアーがあったら、あえてDUELを選んだりしないと思います。悪くはないと思いますが、DUELでなきゃだめっていうのはないですね。
もし他のルアーメーカーだったらどうかっていう話ですけど、たぶんどのメーカーでも失敗したと思います。エギからシーバス、バス・トラウトまで全部作っているっていうことでDUELが選ばれたんだと思いますが、狙いを絞りこめていないという時点で、どのルアーメーカーでもダメだったでしょう。
全国販売しなくてよかったね
いわゆる阿部礼司がたくさんいるっていうことで、毎度毎度テスト販売ということで利用される静岡県ですが、こんな形で失敗しちゃうっていうこともあるんですね。
ボクが利用する書店では、創刊号から第4号くらいまで売れ残って山積みされていたのが、しばらくしたらなくなっていた?のでおかしいと思ったら、こういうわけでした。
もしあせって、テスト販売せずに全国販売に踏み切っていたらとんでもないことになっていたかもしれませんね。
大量受注をアテにしていたDUELさんには災難だったかもしれませんが、たくさん作る前でストップが掛かって被害は最小限で抑えられたのではないでしょうか。
全巻そろえるつもりでいた人にとっては悲報ですが、もうちょっと考えれば予想できた結果なのではないでしょうか。
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