アイキャッチ画像出典:株式会社不動テトラ
はじめに
この記事はテトラポットに乗っての釣りを推奨するものではありません。テトラポットでの釣りの危険性を伝えることで、テトラポット初心者の方を危険から守る意味での基礎知識講座ですので、参考にしていただけばと思います。
テトラポットの役割
港湾部やサーフなどでよく見かけるテトラポットですが、どういった役割を果たしているのでしょうか?港湾部に設置してあるテトラポッドって大体港の外側に設置してありますよね?
サーフなんかだと海岸線から50~100m沖合か海岸線にも設置してあります。
テトラポットって商品名で一般的には消波ブロックといいます。読んで字のごとく荒波を打ち消す役割を果たすために、潮の流れの強い場所に設置されています。
潮の流れが強いということは、魚が集まりやすい場所が一目て分かるような目印の役目にもなりますし、そこに更に小魚もフィッシュイーターも身を隠すことができる障害物が置かれているということなので、釣り場としては一級ポイントになります。
テトラポットに乗って釣りをするときの注意点
濡れている部分には絶対に乗らない
テトラポットに乗る場合は基本乾いている部分しか乗ってはいけません。濡れるとツルツルになるということを覚えておいてください。
雨が降っていたり降り出したと思ったら乗らないようにしましょう。
満潮になると水に浸かる部分だけが海苔とか海藻が生えて滑ると思いがちですが、そういった海藻の生えていない部分でも濡れると滑りやすいので、濡れて黒っぽくなっている部分に乗らないに越したことはありません。
あと、白っぽい新しいテトラポットほどツルツルです。表面が浸食されておらず滑らかなので、付着して乾いた塩分が粉っぽくなっているので、乾いている状態でもツルツルなので気をつけましょう。
大型のテトラポットには乗らない(高さが3mくらいあるもの)
テトラポットの大きさも様々です。重さ0.5tの物から80tまでのサイズ展開があります。
↓テトラポットを作っている会社です
大きくなればなるほど、波の荒い場所に設置されるので、波を被るという面からみても危険ですし、移動するときにジャンプやよじ登りが必要となってくるため、小さいテトラのようなお手ごろ感はゼロになってきます。
巨大テトラが積んであるところを見ると足がすくみます。ボクも怖いものがなかった若いころ巨大テトラに挑んで、戻れなくなりそうになり半べそをかいて逃げ帰った苦い思い出がありますw
カクカクのテトラは足の裏とテトラが点で接するので立ち位置が不安定
立方体が集まったような形のテトラポット、これは比較的サイズが小さいので余裕かと思いきや、水平面がほぼゼロなので、斜面に乗るか角の部分に立つしかないので、止まっていることが難しく、釣りをすること自体の難易度が高めです。
夜間やまだ辺りが暗いうちに乗らない
常夜灯が煌々と点いていて昼間のように明るい場合で比較的乗りやすい小型サイズのテトラポットならありかもしれませんが、そういった場所は稀で、普通はまっ暗い場合が多いため、NGです。
昼間でも足場が悪くて危険なのに、真っ暗な状態でテトラに挑むなんてクレイジーですw
エキスパート!?アングラーの方たちは夜のテトラでも平気で乗りますが、ボクはそこまで危険を冒してまで釣れなくてもいいです。
そのへんは自己責任になりますので、行きたい人はどうぞご自由にしてください。出掛ける前にちゃんと家の人に何処どこで釣りをするというのを伝えるのと、ライフジャケットに名前を記入しておくことを忘れずに。
最近、Youtubeでいろんな釣りの動画を観ることができるようになりましたが、時々プロと称される方が、夜のテトラに平気で乗って釣りをしている場面を見かけることがあります。
そういうのを見るたびに、「これはまずいでしょ」と思ってしまいます。釣れなきゃ映像にできないからそういった場所でもやっちゃうんだと思いますが、初心者さんが真似したらどうなるのか?と考えないという部分で、その人のレベルが分かってしまう気がします。
浮力体タイプのライフジャケットを着用する
普通の防波堤と違い、テトラ帯での落水は命に関わります。万が一テトラの穴に落水しようものなら、引き波でテトラの穴の奥まで吸い込まれて上がってこれなくなってしまいます。
そういった場合、浮力体であるライフジャケットを着用していても助かる確率は低いですが、落下時のショックを少しは浮力体が吸収してくれるので、ほんの数%くらいは生存率が高まります。
着用していて損はないはずです。逆に膨張タイプのライフジャケットではショックも吸収してくれませんし、飛び出した浮き輪も牡蠣ガラやテトラの角で破れて穴があいてしまうので、まったく意味がありません。
両手がふさがった状態で移動しない
移動する際にも、両手がふさがった状態での移動は避けましょう。
本当はロッドも身体に身につけて手ぶらで移動したいくらいなんですが、そういうわけにもいきませんので、せめて片方の手くらいはフリーで、とっさにつかまったり何かできるように準備しておきましょう。
足元は滑りにくいスニーカー(できればスパイクシューズ)
足元の装備も侮れません。サンダルなんてもってのほかです。
本来なら、磯なんかと同じようにピンスパイクの付いた磯靴やブーツなんかがグリップ力が良くていいのですが、自分の足にフィットした滑りにくいソールのスニーカーなんかでもOKです。
下手にごつごつの動きにくいブーツなんかより、履きならした軽めのスニーカーの方がいい場合もあります。
なるべくグローブは着用する
移動する際に手をついたりするときもあるので、手を擦り剥いたりしないようにグローブもはめておいた方が無難です。
もし万が一落水した場合に、意識があって助かった場合にもテトラをよじ登るときに牡蠣ガラやフジツボが表面にたくさんついていますので、それらから手のひらをガードするために必要です。
たぶんそれどころじゃないと思いますが、備えあれば憂いなしです。
魚をランディングするときにタモ網が絶対に必要
魚が釣れた場合にも注意が必要です。防波堤なんかでは魚が小さければブっこ抜いても問題ないですが、テトラ上の場合ブっこ抜いた後に魚を置くところがありません。
小型魚だって釣りあげられて空中に宙づり状態になれば暴れます。針を外すときにバタバタされて魚を落としたってことが何度もあります。
小型でもランディングネットですくうか、ブっこ抜いた後にネットの中に入れて針を外してあげましょう。
まとめ
ここに挙げた注意点はボク自身が実際に気をつけていることです。文章にしてみたらけっこうな量になりまして、こんなに出てくるとは思わなかったので自分でもちょっとびっくりです。
テトラ帯での釣りは危険がいっぱいなので、初心者の方は誰かテトラ帯経験者の人と一緒に行くことをお勧めします。
釣り場での事故はすべて自己責任となります。この記事を読んでもらって、注意点がいろいろとあることが分かっていただけたと思います。
無理をしないことが肝心です。ちょっとでも怖いなと感じたら引き返す勇気も必要です。
↓これが自分の部屋にあったら絶対萌えますw
Commentsこの記事についたコメント