ルアーで魚を釣り上げたということは、人間 VS 魚の勝負に人間が勝ったということです。勝負たるもの敗者が勝者に従わねばなりません。
したがってこの場合、釣り上げられた魚の処遇に対しては人間が決めていいことになります。食べるのもよし、純粋に魚との駆け引きを楽しんだ後はリリースするもよし。
ボクは今まで基本的にリリースの方向でルアーフィッシングを楽しんできました。エサ釣りをする方からみれば、ルアーの人っちはなんで釣った魚を逃がすのか?と思われるかもしれませんが、自分の価値観の問題なので、人それぞれ考え方が違うということでそれでいいと思います。
そんなボクもたまには釣った魚を食べてみたいので、さらにおいしく食べる方法を調べてみました。
魚を絞めるとどうなるの?
魚を絞めるということは、即死させて血液を抜くということです。魚が生臭いと感じるのは血液の匂いです。住んでいる環境によって身自体が臭くなってしまうこともありますが、基本的には血の匂いが身に染みついてしまうので生臭いと感じます。
魚を即死させずに自然に死ぬのを待っていると、暴れたりして魚体が傷つき身質が落ちるばかりでなく、体内の血が身の中に残ってしまい、そのせいで生臭くなってしまいます。それを解決する方法が「絞める」という方法です。
「絞める」ことによって、体内の血を出してしまって、なおかつ即死させてやることで魚にも苦しみを与えないという、人間の心情的にも良い面があります。
魚の締め方
頭をしっかり押さえて頭の付け根部分にナイフや出刃包丁を立てます。
そして背骨まで切り込みを入れます。同様に尻尾の付け根部分にも切れ目を入れるとさらに血抜けが良くなります。
そしたら、水の入ったバケツかスカリに入れて5~10分ほど血が流れきるのを待ちます。
血が流れきったら氷の入ったクーラーボックスに入れて持ち帰りましょう。これで、生臭くないおいしい刺身が食べられますよ。
神経締めでさらにおいしく
生臭さはなくなったのですが、しばらくすると魚は死後硬直して身が硬くなってしまいます。それを防ぐために考え出されたのが「神経締め」という方法です。
人間もそうなんですが、死んでしまうと呼吸などは行われなくなりますが、呼吸を伴わないその他の代謝は続いています。
生きているときならば代謝によって生成される、筋肉を硬化させる乳酸とかなんかの物質が酸素によって分解されるのですが、それが分解されなくなってしまうので身が硬くなってしまうそうです。
その指令を出しているのが脳で、伝えているのが神経なわけです。その伝達役の神経を針金によってズタズタに切ってしまい、脳からの指令をストップさせて代謝を止めるというのが神経締めの仕組みみたいです。
魚を絞めた後に、針金状の道具を背骨の上にある脊椎の中を通してグリグリやって神経を断ち切ります。うまくいくと魚は一度背びれをピンとさせて、その後すべての活動をやめます。そうすることで死後硬直することなく、コリコリになり過ぎず本来の身の硬さを保ったまま食べることができます。
漁師の皆さんはいとも簡単にやっていますが、慣れるまではなかなか難しそうですね。慣れるほど魚が釣れるかっていうのも問題なんですが、せっかく食べるんだったらおいしく食べたいですよね。
道具をそろえて挑戦してみるかな。
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