魚はカレンダーを読めない

水温がやっと平年並みまで上昇してきました。

でも、こんなカレンダーなんて魚にとってはまったく関係のないものなんですよね。

 

 

もし、魚がしゃべることができたとします。

「今日は何月何日だ?」

と訊いたとしても、

「オラ、知らねーだ」

と答えるでしょう。

なぜなら、魚には月日という概念がないからです。月の満ち欠けはDNAに組み込まれているかもしれませんが、カレンダーを眺めてスケジュールを決めることができるのは人間だけです。

でも、「暖かい寒い」という概念は有りそうなので、季節ならなんとなく答えてくれるかもしれません。

月日というものは人間が勝手に考えたものなので、人間以外の生物にそれを当てはめようとしたって、無理があります。

 

そこで、海の生物が何を基準に活動をしているのかと考えてみると、大潮の月夜の晩にサンゴやフグが一斉に産卵するなど、前述したように月の満ち欠けは生命活動に大きな影響を与えています。

それともう一つ大きな影響を与えているのが、海水温なのではないかと考えます。

魚類は変温動物で、自分で体温調節ができないので、水温が下がれば体温も下がるし、逆に水温が上がれば体温も上がります。

ですから、暖かい水が好きな魚は冬には釣れません。逆に冷水を好む魚は夏には釣れません。

 

地球の環境だって毎年同じではありませんから、

「6月だから、何処どこでマゴチが釣れる時期だ」

というのは正解な年もあれば、不正解な年もあります。

それより、

「海水温が○○℃を超えたから、何処どこでマゴチが釣れる時期だ」

という方が正解に近い気がします。
2017年は気温・水温の上がりが悪く、農作物・水産物が例年に比べて遅れ気味だといいます。

静岡県内の一番茶生産は27日までにほぼ終了した。今期は生産も取引も異例ずくめの展開になった。天候不順で生育が遅れ新茶商戦を逃した後も収量が伸びず、年間売り用...

 

しかし、それは人間の決めたカレンダーによってであり、カレンダーを持たず、気温・水温を肌で感じて生命活動をしているモノにとっては例年通りなのであって、特におかしな話ではないのです。

 

釣りにおいても、いかに彼らの行動にアジャストさせられるかが「キモ」になります。

例年なら、この時期にあの場所に入っているはずなのに・・・

と思っているのは人間だけで、魚にとっては

「時期尚早だ!あそこに行くのはまだ早い!」

と思っているのかもしれません。

 

「今年はおかしい」

というのを逃げ口実にしないで、魚の居場所を探しましょう。マイポイントを増やす絶好の機会ですよ。

 

 

Commentsこの記事についたコメント

2件のコメント
  • ヤナギ氏 より:

    海の魚は月明かりを基準にしているかもしれませんが、ヤマメ(サケ科)は日照時間で季節を察して産卵を行うそうですよ。
    名古屋大学での研究結果です。
    温泉が入って通年暖かい川でも大凡の産卵時季を外さないのはこの理由でしょうね。

    魚(肉食魚?)は基本、側線で獲物を感知し、視力は差ほど良くないと言われているのに目があるのは月明りや太陽光で季節を知るためなんだなとこの記事ををみて納得しました。

    魚は光に敏感てことになるので、意味もない(ただの興味本位?)のに海面を照らす人を見かけますが、その行動は如何かなと思いますね。
    焼津港でもそういう人、たまに居ますよね。

    • かえるくん より:

      >ヤナギ氏さん

      コメントありがとうございます。

      川魚は太陽で季節を知るのですね。勉強になります。
      光に敏感となると、ルアーカラーよりも光の反射の方が
      アピールする効果がありそうですね。

      海を灯りで照らされるのは勘弁ですね。でも、覗きたくなるという
      気持ちも分からなくもないですが・・・

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