ジィィィッ
掛けた途端、ヤツは走り出した。
10メートルほど走った後、海底に張り付いてまったく動かなくなった。
根に入られたのかと思ったが、このポイントに根なんかないのを思い出す。
渾身の力を込めて引きはがしにかかる。
動かない・・・
PE0.6号とノットの強度を信じて、もう一度リフトする。
少しずつ動くが、水のたっぷり入った肥料袋のように重い。
テンションを緩めないように注意しながら、巻いては出され巻いては出されを
繰り返しながら、寄せてくる。
だんだんギャラリーも集まってきた。
「あんた達が期待しているような獲物じゃないぜ」
心の中でオレはつぶやく。
大方予想は付いているが、万が一のこともあるので、慎重にやりとりする。
だんだん浮いてきて一瞬白っぽい腹が見えた、もしかしたら・・・
そこでヤツはまた走った。
またやり直しだ。
そしてやっと水面に現れたのは大方の予想通りの相手だった。
それと同時に離れていくギャラリーたち
楽に5キロはありそうなアカエイだった。
あまり歓迎されるような相手ではなかったが、ファイトだけで判断すれば、
おもしろいので、アリだ。
そして、オレはパンパンにになった腕をさすりながら、
心地よい疲労感とともに帰路についた。
じつは、この前に同行者が50オーバーのヒラメを上げたので、
悔しくて粘っていたところでのヒットだったので、期待したんですが・・・
そううまくはいかないですね。
7/3 大潮 満潮3:38 干潮10:30 風 西南西3
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