去年くらいから空き店舗になっていたテナントに、最近内装業者などが入ったりと動きが出てきたので、新しい店ができると思って期待しておりましたら、なんと期待外れの「ハイハイ」のお店じゃないですか。

ハイハイ商法とは

ご存じない方のためにちょっと説明しておきますと、ハイハイ商法というのは期間限定で空き店舗などを賃借し、食べ物や日用品などを無料で配って顧客を集め、そこで1ヵ月から2か月くらいかけて洗脳商品説明をし、最後にドカンと大物（布団や健康器具）を売りつけるという方法、いわゆる催眠商法です。

ターゲットとされるのはお年寄りや主婦で、巧みな話術で場を盛り上げ、この商品がほしい人は手を挙げてなどと言い、大きな声で「はい」と言えた人が無料商品をもらえるなどという独自のルールがあるところもある。というところから「ハイハイ商法」と呼ばれる。

一種の集団催眠みたいなもので、正常な判断ができなくなったところで高額商品を販売する。傍からみれば思いっきりブラックですが、騙されている当の本人たちは正常な判断能力がなくなってしまっているので、騙されたとは思わず、いいものを安く買えたと思い込んでしまってる。

家族から説得されてクーリングオフで返品にいこうと思った時には、店舗がもぬけの殻になっていたということもしばしばある。もし返品しようと思っても初めに無料で配ったものも返せといって、返品しにくくしている業者もある。

ハイハイ商法による被害額

はじめは食パンや洗剤などを配って顧客を集め、毎日通うことによってポイントが貯まったりして、ポイントによってまた別のものがもらえたりする。毎日通っている間に商品や自社の良さを顧客の脳に刷り込み、最後に大きな商品（布団や健康器具）20万～50万が相場を販売する。

顧客は実際には欲しくないものを刷り込みによって欲しくさせられてしまう。しまいには買いたくてたまらなくなり、最後の「いまなら定価の半額で買えます」という言葉でコロッといってしまうわけです。

最近のお年寄りの皆さんは結構お金を持っている人もいらっしゃるので、
「こんなに楽しませてくれた」
「うちの若い人たちはあまり相手にしてくれないのに、この人たちはこんなに親身になってくれたから、お金を払ってもいいや。」
と思ってしまいお金を払ってしまうそうです。

警察や行政に取り締まってもらえないのか?

顧客を集めてタダで商品を配ったり、そこで高い商品を販売すること自体違法ではないので、店ができただけで取り締まるということはできないそうです。

販売方法も強引に買わせたりしているわけではなく、結局、顧客の方が洗脳により買いたいという意識に変わってしまっているので、家族から相談があっても、本人は納得しちゃっているので、警察も行政も手を出しようがないのです。

クーリングオフに応じなかったり、トラブルが生じれば動いてくれるかもしれませんが、業者の方もそこはプロですから、うまく法の網をすり抜ける術を持っているのでなかなか難しいでしょう。

引っかからないために

通い出したらもう終わりだと思った方がいいと思います。自分の親やじいさんばあさんが
「絶対買わないから、ただ貰ってくるだけだから」
「近所の○○さんも行くから大丈夫」
といっても絶対に止めましょう。

相手は人をだますプロですから必ず返り討ちに合います。

「タダより高いものはなし」

これを肝に銘じて最初の1回目を阻止できれば何とかクリアできると思います。1回目でハートを掴まれてしまいますから、死ぬ気で阻止しましょう。

若い人も気をつけてください

この手の販売方法に引っかかるのは、お年寄りだけに限ったことではありません。ネットの世界でもこれと似たような世界があるのでネット世代の皆さんも気をつけましょう。

ネットの世界には個人でメルマガを発行している人がたくさんいます。なかにはホントに商品を売ることはせず、有益情報だけをメルマガで流している人もいますが、基本的にはハイハイ商法と同じ手口で最初に無料プレゼントを渡してメルマガに登録させ、その後商品を売りつけられるっていうパターンが多いので気をつけてください。

アメリカで発明されたプロダクトローンチっていう方法なんですが、これをやられると気をつけていても買っちゃった（テヘ）っていうことになるので注意が必要です。

1つの商品を売るために数回に分けてメールを配信してその気にさせちゃうっていう手法です。人間の心理に潜在的に訴えかけて、その商品を欲しくさせちゃう方法なので、かなりの確率で引っかかっちゃう人が多いです。

現実世界のお年寄りだけじゃなく、ネットの世界にもこういった罠はいっぱいありますので、みなさんも気をつけましょう。とくにネットビジネスの世界は、ほぼ全部これなので、面白そうだからと言って手を出すのはやめましょう。絶対にヤケドしますよ。