シマノの廉価版リールとして新しく発表された17サハラ、17セドナにもハガネギアが搭載されています。
このクラスのリールにそこまでの強度が必要なのか?と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
サハラやセドナでオフショアシイラに挑戦したり、ショアジギングで5キロクラスのカンパチを本気で狙おうと思っている人は稀だと思います。
ごく稀に、廉価版リールを改造して大物に挑戦したりする人がいらっしゃいますが、常人はそんなことは考えたりしませんw
高強度のギアなんて、高い負荷のかかる使用でしか、その威力を存分に発揮することはできないと思います。
ですので、かなり本気のルアーマンでない限り、ハガネギアの強度の恩恵を受けるところまでは行き着かないと思います。
実際ボクがいまだに現役で使っている、05バイオテグラアドバンス?
(05バイオマスターのボディ + 07アルテグラアドバンスのスプール + 07アルテグラアドバンスのハンドル + ソアレのハンドルノブ)
これなんて、確か亜鉛ギアだったはずですけど、購入から12年近く経ちますが普通に使えていますw
現在は子供用の鱒レンジャーに取り付けていますが、2,3年前まではルアー用としてバリバリに使ってました。
年間釣行回数こそ少ないですが、10年以上使用していますので、メーカーの想定している使用条件よりは多いと思います。
ハガネギアより弱いとされる亜鉛ギアだって、相当酷使しなければ10年以上の使用に耐えうるということがお分かりいただけると思います。
だから、この手のリールのターゲット層に対してはオーバースペックなんです。悪いことじゃないけど、宝の持ち腐れになる率の方が高いと思います。
じゃあなぜシマノさんは廉価版のリールにまで、過剰ともいえる強度のハガネギアを採用したのか?
ここからはボクの推測になりますが、通常廉価版のリールというものは、他のリールのパーツとか過去のパーツなんかを再利用して、なるべくコストを掛けないようにするのが基本です。
わざわざ廉価版リールのために、新たに金型を起こして新規パーツを作るってことは、なるべくやりたくないはずです。
だって、パーツを1つ作るのにだって設計費や金型費、その他もろもろの諸経費で数十~数百万円はコストがかかるわけですから、いくつもいくつも新規パーツなんて作れないわけですよ。
逆を言うと、新規パーツを大量に起こすフラッグシップモデルのステラなんかは、金型代だけでも何千万円と掛かるはずだから、高いに決まってるんだYO!!
それで、今回の17サハラと17セドナなんですけど、たぶん上位機種のナスキーと同じ金型を使用していると思うんですよ。
それを違う色でカラーリングして、別物としているんですけど、構造的にはナスキーと一緒なんだと思います。
それで、ナスキーに採用したハガネギアのサイズしか合わなくて、本当は在庫として余ってる古いタイプの安いギアが、サイズが合わなくて使えなかった・・・
でも、そのためだけにわざわざ新しく安いギアを作るのにもコストがかかるし・・・
それなら、多少パーツコストは上がっちゃうけど、ナスキーのハガネギアを流用した方が安く済むから、こっちを採用した方がよろしいか思われます。どうでしょうか部長?
というやり取りがあったのではないか、というのがボクの考えるところです。
だから、廉価版リールにも
「あえて高強度のハガネギアを搭載した!」
のではなくて、
「ホントは安いギアを搭載したかったのに、ハガネギアを搭載せざるを得なかった!」
というのが本音なのではないかと思いました。違ってたらごめんなさい。
そして、価格設定に関してはナスキーをベースとして考え、そこから外せる機能を外していって価格を設定した・・・というのはご想像できると思います。
17サハラと17セドナは使えるかといえば、充分使えると思います。太糸使用の釣りにはね。
でも、極細ラインを使ったライトゲームには向いていないと思います。ベールがアルテグラ、ナスキーと同じあのベールですから・・・
ああ、これでベールさえワンピースベールだったら超お勧めですって言えるのに・・・
ダイワは廉価版でもエアベールが搭載されているのに、なぜシマノはそれができないのか?
もうちょっとだけ企業努力してください!
ハガネギアは製造コストが安いんじゃないでしょうか
プレスに耐えられる金型と機械があればマシンカットするより短時間で作れるのかもしれません
>offeredさん
コメントありがとうございます。
ハガネ以前のギアは亜鉛ダイキャストですので、切削ではなく鋳造だと思われます。
たしかに、刃物を使って一本一本ギアの歯を削るよりは高硬度の金型でプレスした方が
安上がりだと思われます。
ダイワの切削加工のギアよりはコストはかかってなさそうですね。